抗がん剤の使用と体力の関係
2026/06/03
抗がん剤の使用と体力の関係
監修・著者
パーソナルジム心斎橋 理学療法士 志戸岡 大起
https://personalgymshinsaibashi.jp/
前回記事:骨折による筋力低下及び寝たきりのリスク
こんにちは!
パーソナルジム心斎橋 理学療法士の志戸岡 大起です☺️
がん治療と聞くと、多くの方は吐き気や脱毛などの副作用を思い浮かべるかもしれません。
しかし実際の臨床現場では、それと同じくらい大きな問題となるのが「体力低下」です。
抗がん剤治療を受けている患者様の中には、
「少し歩いただけで息が切れる」
「以前より疲れやすくなった」
「階段がしんどくなった」
という悩みを抱える方が少なくありません。
そして、この体力低下は単なる疲労ではなく、日常生活や治療継続にも大きく影響する重要な問題です。
今回は理学療法士の視点から、抗がん剤治療と体力の関係について分かりやすく解説していきます。
⭐️まず知っていただきたいのは、抗がん剤そのものが直接体力を奪うわけではないということです。
もちろん薬剤による副作用は存在します。
しかし体力低下の背景には、
・食欲低下
・活動量低下
・筋肉量減少
・貧血や慢性的な炎症
など、複数の要因が関係しています。
つまり体力低下は一つの原因ではなく、さまざまな要素が重なって起こる現象なのです。
特に問題となるのが筋肉量の減少です。
抗がん剤治療中は身体への負担が大きくなります。
すると活動量が低下しやすくなり、筋肉を使う機会が減少します。
さらに食欲低下によって十分な栄養が摂取できなくなると、身体は筋肉を分解してエネルギーを確保しようとします。
その結果として筋力低下が進行し、体力も落ちてしまうのです。
研究では、がん患者における筋肉量の減少が身体機能や生活の質の低下と関連することが報告されています。
筋肉量の維持は、がん治療中の重要な課題の一つと考えられています。
⭐️また、がん関連疲労という症状も見逃せません。
通常の疲労であれば休息によって回復します。
しかし、がん関連疲労は十分に休んでも改善しにくい特徴があります。
そのため、
「寝ても疲れが取れない」
「朝から身体が重い」
という状態が続くことがあります。
この疲労感によって活動量が減少すると、さらに筋力が低下し、体力低下が進行するという悪循環が生まれます。
体力が落ちると外出する機会も減少します。
すると身体だけでなく精神面にも影響が及びやすくなります。
近年では、がん治療中であっても可能な範囲で身体活動を維持することの重要性が注目されています。
以前は治療中は安静が中心と考えられていました。
しかし現在では適切な運動が体力維持や生活の質向上に役立つことが多くの研究で示されています。
もちろん無理をする必要はありません。
大切なのは、その時の体調に合わせて身体を動かすことです。
短時間の散歩でも構いません。
椅子からの立ち上がり運動でも十分な刺激になります。
少しずつ身体を動かすことで、筋肉への刺激を維持できるのです。
⭐️また体力が維持されている方は、治療そのものにも良い影響を受ける可能性があります。
身体機能が保たれていることで日常生活動作が維持しやすくなります。
治療期間中の自立度向上や生活の質向上にもつながることが報告されています。
そのため最近では「運動療法」もがんリハビリテーションの重要な要素として位置付けられています。
運動と聞くと激しい筋トレを想像する方もいるかもしれません。
しかし実際には、
歩行練習
軽い筋力トレーニング
ストレッチ
自転車運動
など、身体状況に応じた運動が推奨されています。
重要なのは競技レベルの運動ではなく、身体機能を維持するための運動です。
⭐️また家族の理解も非常に重要です。
治療中だからといって完全に安静にするのではなく、安全な範囲で身体を動かすことをサポートすることが望まれます。
もちろん主治医や医療スタッフと相談しながら進める必要がありますが、適切な活動は体力維持に大きく貢献します。
⭐️抗がん剤治療中の体力低下は避けられない部分もあります。
しかし体力低下のスピードを緩やかにすることは可能です。
そのためには、
・筋肉量を維持すること
・活動量を確保すること
・栄養を摂取すること
これらが重要になります。
体力は治療を乗り越えるための大切な土台です。
だからこそ治療だけでなく、身体機能の維持にも目を向けることが大切なのです。
◆パーソナルジム心斎橋からのご案内
パーソナルジム心斎橋では、理学療法士資格を持つトレーナーが身体機能や既往歴を考慮しながら、安全な運動指導を行っております。
筋力低下予防や体力維持、健康寿命延伸を目的とした運動プログラムにも対応しております。
「最近体力が落ちてきた」
「将来に向けて筋力を維持したい」
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そのようなお悩みがある方は、ぜひ一度ご相談ください☺️
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