関節疾患の保存療法に筋肉が必須な理由
2026/06/15
関節疾患の保存療法に筋肉が必須な理由
監修・著者
パーソナルジム心斎橋 理学療法士 志戸岡 大起
https://personalgymshinsaibashi.jp/
こんにちは!
パーソナルジム心斎橋 理学療法士の志戸岡 大起です☺️
変形性膝関節症や変形性股関節症、肩関節周囲炎などの関節疾患と診断された際、
「筋トレをして大丈夫なの?」
「関節が悪いのだから安静にした方が良いのでは?」
と思う方は少なくありません。
しかし現在のリハビリテーション医療では、単純な安静よりも適切な運動療法が重要視されています。
そして、その中心にあるのが筋肉です。
実は関節疾患の保存療法において、筋肉は欠かすことのできない存在なのです。
今回は理学療法士の視点から、なぜ関節疾患の保存療法に筋肉が必須なのかを解説していきます。
⭐️まず関節は骨だけで支えられているわけではありません。
膝関節であれば大腿四頭筋やハムストリングス、股関節であれば殿筋群や腸腰筋など、周囲の筋肉が協力して関節を支えています。
例えるなら関節は車のタイヤであり、筋肉はサスペンションのような存在です。
サスペンションが壊れると車体へ衝撃が伝わるように、筋力が低下すると関節へ直接負担がかかりやすくなります。
つまり筋肉は関節を守る天然のサポーターなのです。
特に変形性膝関節症では、大腿四頭筋の筋力低下が痛みや歩行能力低下と関連することが数多く報告されています。
そのため保存療法では筋力強化が重要な治療の一つとして位置付けられています。
⭐️また筋肉には衝撃を吸収する役割もあります。
歩行時には体重の数倍の負荷が膝や股関節へ加わっています。
しかし筋肉がしっかり働いていれば、その衝撃の一部を吸収してくれます。
反対に筋力が低下すると、衝撃が直接関節軟骨へ伝わりやすくなります。
その結果として痛みや変形進行につながる可能性があります。
高齢になると、
痛いから動かない→筋力低下→さらに痛くなる
という悪循環に陥ることがあります。
保存療法の目的は、この負の連鎖を断ち切ることでもあるのです。
さらに筋肉は関節の安定性にも大きく関与しています。
関節には本来わずかな遊びがあります。
しかし筋肉が適切に働いていれば、関節は正常な軌道で動きます。
一方で筋力低下が起こると、関節が不安定になりやすくなります。
例えば膝では内側へ入りやすくなったり、股関節では骨盤が傾いたりすることがあります。
すると特定の部位へ負担が集中し、痛みや炎症の原因になる場合があります。
つまり筋肉は単に力を発揮するだけではなく、関節を正しく動かすガイド役でもあるのです。
⭐️また筋トレには痛みを軽減する効果も期待できます。
運動を行うことで血流が改善し、関節周囲組織への栄養供給が促進されます。
さらに運動によってエンドルフィンなどの神経伝達物質が分泌されることで、痛みを感じにくくなることも知られています。
そのため近年では変形性関節症や慢性疼痛に対しても運動療法が推奨されています。
かつては「痛いから安静」という考え方が主流でした。
しかし現在は「適切に動かすことで改善を目指す」という考え方へ変わってきています。
もちろん全ての関節疾患で同じトレーニングが有効というわけではありません。
膝が悪い方と肩が悪い方では必要な運動が異なります。
また炎症が強い急性期には負荷量を調整する必要があります。
そのため自己流ではなく、身体の状態を評価した上で運動を選択することが重要です。
理学療法士が運動療法を重視する理由もここにあります。
適切な筋トレは薬では得られない機能改善効果をもたらしてくれるのです。
さらに手術を回避するためにも筋力は重要です。
保存療法によって筋力を維持できれば、症状の進行を遅らせたり、日常生活能力を維持できたりする可能性があります。
仮に将来的に手術が必要になったとしても、術前の筋力が高い方ほど術後回復が良好な傾向があります。
つまり筋肉は手術を避けるためにも、手術後のためにも重要な存在なのです。
⭐️関節疾患の保存療法において筋肉は欠かせません。
筋肉は関節を支え、衝撃を吸収し、正しい動きを作り出す役割を持っています。
また筋力向上によって痛み軽減や機能改善も期待できます。
関節が悪いからこそ筋肉が必要なのです。
痛みだけに注目するのではなく、その関節を守る筋肉にも目を向けることが、長く健康な身体を維持するための重要なポイントと言えるでしょう。
◆パーソナルジム心斎橋からのご案内
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