ASO(閉塞性動脈硬化症)に筋トレは有効なのか?
2026/04/20
ASO(閉塞性動脈硬化症)に筋トレは有効なのか?—血流改善と機能回復を導くリハビリ戦略—
監修・著者
https://personalgymshinsaibashi.jp/
前回記事:半月板損傷後の筋トレの有用性
こんにちは!
パーソナルジム心斎橋 理学療法士の志戸岡 大起です☺️
「歩くと足が痛くなる」
「少し休むとまた歩ける」
このような症状、思い当たる方はいませんか?
これは、いわゆる間欠性跛行と呼ばれる症状で、代表的な原因がASO(閉塞性動脈硬化症:Arteriosclerosis Obliterans)です。
※医師の診断に基づく
現在では末梢動脈疾患(PAD)の一部として位置付けられています。
従来、ASOのリハビリといえば、歩行訓練(有酸素運動)が中心でした。
しかし近年、注目されているのが、 筋トレ(レジスタンストレーニング)による血流改善と機能回復です。
今回は、ASOに対する筋トレの有用性をエビデンスベースで解説していきます。
⭐️ASOとは何か?なぜ歩くと痛くなるのか
まず前提として、ASOは動脈の狭窄・閉塞によって血流が低下する疾患です。
主に下肢の動脈(大腿動脈や膝窩動脈)が障害されることで、筋肉に十分な酸素が供給されなくなります。
その結果、
・歩行時に筋が虚血状態になる
・乳酸などの代謝産物が蓄積
・痛みやだるさが出現
これが間欠性跛行のメカニズムです。
つまり問題はシンプルで、 筋肉が悪いのではなく、“血流が足りていない”ということです。
⭐️従来の治療:歩行訓練の役割
これまでASOのリハビリは、監視下運動療法(supervised exercise therapy)としての歩行訓練がゴールドスタンダードでした。
これは、
・痛みが出るまで歩く
・休む
・再び歩く
というサイクルを繰り返すことで、
・側副血行路(バイパス血管)の発達
・筋の代謝効率改善
・歩行耐久性の向上
を狙うものです。
この方法は確かに有効で、多くの研究で歩行距離の改善が報告されています。
しかしここで問題があります。
筋力が弱い人は、そもそも長時間の歩行負荷をかけられない、高齢者や運動習慣のない方では、この壁にぶつかることが多いです。
そこで重要になるのが筋トレです。
⭐️筋トレがASOに有効な理由
①:筋ポンプ作用の強化
筋トレの最も分かりやすい効果が、筋ポンプ作用の強化です。
筋肉は収縮することで血管を圧迫し、血液を押し出します。これがポンプの役割を果たします。
ASOでは血流が低下しているため、このポンプ機能が極めて重要になります。
筋力が弱いと、
・血流が停滞する
・静脈還流も低下する
・浮腫や冷感が悪化する
しかし、
筋トレによって筋力が向上すると、 血流を“自力で押し流す力”が強くなります。
⭐️筋トレがASOに有効な理由
②:血管新生(angiogenesis)
ここが今回の核心です。
筋トレによって筋内に負荷がかかると、
・低酸素状態(hypoxia)
・代謝ストレス
・機械的刺激
が発生します。
これにより分泌されるのが、VEGF(血管内皮増殖因子)です。
このVEGFが作用することで、毛細血管の新生が促進されます。
つまり筋トレは、血管そのものを増やすアプローチになります。
ASOのような血流障害において、これは極めて重要です。
歩行訓練と同様に、筋トレでも血管新生が起こることは複数の研究で示されており、特にレジスタンストレーニングと有酸素運動の併用が最も効果的とされています。
⭐️筋トレがASOに有効な理由
③:筋代謝の改善
ASOでは単純に血流が悪いだけでなく、筋の代謝能力自体も低下しているという問題があります。
具体的には、
・ミトコンドリア機能低下
・酸素利用効率の低下
・疲労耐性の低下
これにより、少しの負荷でも疲れやすくなります。
筋トレを行うことで、
・筋線維の質的改善
・ミトコンドリア増加
・代謝効率の向上
が起こります。
結果として、同じ血流量でも疲れにくくなるという変化が生まれます。
これは非常に重要で、単に血管を増やすだけではなく、「使える筋肉」に変えるという視点です。
⭐️エビデンス:筋トレは本当に効果があるのか?
近年の研究では、ASO(PAD)患者に対する筋トレの効果が報告されています。
例えば、
・筋トレ単独でも歩行距離が改善
・筋力向上とともに日常生活動作(ADL)が向上
・有酸素運動との併用で最大効果
といった結果が示されています。
特に重要なのは、筋トレでも“歩行能力が改善する”という点です。
これは従来の考えを覆すもので、現在ではガイドラインでも筋力トレーニングの併用が推奨されつつある流れになっています。
⭐️実際のリハビリでどう使うか?
ここは臨床的にかなり重要です。
ASOに対する筋トレは、やみくもに行うのではなく、適切な設計が必要です。
基本的には、
・低〜中強度から開始
・下肢中心(特に下腿三頭筋、大腿四頭筋)
・痛みの出現をモニタリング
・休息をしっかり入れる
このようなポイントが重要になります。
また、歩行訓練と組み合わせることで、
👉 「血管を増やす+使えるようにする」
という二段構えのアプローチが可能になります。
まとめ
・ASOは血流低下によって間欠性跛行を引き起こす疾患
・筋トレは筋ポンプ作用を強化し血流を補助する
・VEGFにより血管新生が促進される
・筋代謝の改善により疲労耐性が向上する
・有酸素運動との併用で最大効果が得られる
◆ パーソナルジム心斎橋からのご提案
ASOのリハビリは、「歩くだけ」では不十分なケースが多くあります。
筋力・血流・代謝を同時に改善することこれが本質です。
しかし、
・どの強度でやるべきか
・どこまで負荷をかけていいのか
・安全に継続できるのか
この判断は非常に難しいです。
パーソナルジム心斎橋では、
・理学療法士による安全な評価
・個別に最適化した運動プログラム
・医療知識に基づいたリスク管理
を徹底しています。
「歩くとすぐ疲れる」
「足の血流が気になる」
そんな方は、ぜひ一度ご相談ください。
あなたの足は、まだ改善できます。
一緒に健康的な運動習慣を作っていきましょう!☺️
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パーソナルジム心斎橋
住所 : 大阪府大阪市中央区南船場3丁目1−16
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