食事誘発性熱産生とは?
2026/02/11
食事誘発性熱産生とは?〜 消化でカロリー消費が増える仕組みと固形食がオススメな理由
監修・著者
https://personalgymshinsaibashi.jp/
前回記事:楽して痩せる方法はあるのか?
「食事をすると身体がポカポカする」
「食後に体温が上がる感じがする」
は、ただの気のせいではありません。
これは生体が食物を処理する過程でエネルギーを消費し、代謝が高まる現象が起きているからです。
この現象の専門名称が食事誘発性熱産生(Diet-Induced Thermogenesis:DIT) と言われています。
エネルギー消費の重要な要素のひとつとしてメタボリズム(代謝)研究でも広く認められています。
この記事では、
✔ 食事誘発性熱産生って何?
✔ どれくらいカロリー消費に寄与するの?
✔ なぜ固形食の方がオススメなの?
という点をエビデンスベース解説します。
そもそも、食事誘発性熱産生(DIT)とは?
食事誘発性熱産生(DIT)は、英語では Diet-Induced Thermogenesis(DIT) と呼ばれ、
食事を摂取した後、消化・吸収・代謝過程でエネルギー消費が増加する現象 を指します。
食べるだけで消費カロリーが一時的に増える、という不思議な現象ですが、
消化・吸収・運搬・代謝という一連のプロセスにはそれぞれエネルギーが必要なため、全体として「食事による熱産生=消費エネルギー」が生じるのです。
ヒトの 1日の総消費エネルギー は、
✔ 基礎代謝 〜60%
✔ 身体活動 〜30%
✔ 食事誘発性熱産生 〜10%
という割合で構成されるとされ、
DIT自体が 総エネルギー消費量に“地味だけど無視できない影響” を及ぼしていることが分かっています。
どんなタイミングで起きる?
DITは、食事を摂るとすぐ始まり、数時間持続します。
研究では、摂取後数十分〜数時間にわたり代謝が活性化することが示されています。
また、DITの大きさは
✔ 1日の食事量
✔ 食事内容(たんぱく質・炭水化物・脂質)
✔ 食べるタイミング
✔ 食べる形態(固形 vs 液体)
などによって変わります。
DITの量はどれくらい?
DITは総消費カロリーの約 10%前後と言われています。
これは、1日の食事の処理に伴って生じる熱産生が、代謝の一部としてエネルギーを消費していることを意味します。
例えば、1日 2000 kcal の摂取エネルギーがある場合、そのうち約 200 kcal 前後が DIT によって消費されることになります。
これは決して大きな数字ではありませんが、積み重なるとダイエット効果を後押しする要素になります。
なぜ固形食の方がオススメなの?
固形食には、液体よりも
✔ “噛む”必要がある
✔ 胃での滞留時間が長い
✔ 消化・吸収の工程が複雑
という特徴があります。
これがDITや満腹感にも違いを生みます。
① 満腹感と次の食欲抑制
研究では、同じエネルギー量の固形食と液体食を比べると、
👉 固形食の方が満腹感が高く、次の食事の摂取量が減る傾向があることが示されています。
具体的には、液体の食事では次の食事で 10%以上多く食べてしまった、という研究報告もあります。
この“満腹感”の違いは、カロリー収支に影響するため、長期的なダイエットでは重要です。
満腹感が高いほど、総エネルギー摂取量を抑えやすくなり、DITの恩恵も相乗効果を生みます。
② 消化・DITへの寄与
固形食は液体よりも消化過程が複雑で時間がかかるため、
✔ 消化・吸収に関わる代謝プロセスが長く続きやすい
という性質があります。
一部の研究でも、固形食摂取後の代謝上昇が液体食よりやや大きい、という傾向が報告されています。
これは、DITの総和としてのエネルギー消費が固形食の方が相対的に高まる可能性 を示しています。
食事内容でもDITは変わる
DITは食事内容によっても変化します。
特にたんぱく質はDITを高めやすい という傾向が複数の研究で示されています。
これは、
たんぱく質の消化・代謝におけるエネルギー消費が
✔ 糖質や脂質の消化吸収よりも高いため
したがって高タンパク質の食事は、同カロリーでも他の栄養素よりエネルギー消費に寄与しやすいという特徴があります。
DITを活用した食事戦略
DITの恩恵をダイエットに活かすためには…
✔ 固形食ベースの主食・主菜・副菜
✔ よく噛んで食べる
✔ 高タンパク質中心の食事
✔ 食事のタイミングを整える
という基本を押さえると良いでしょう。
よく噛むこと自体が消化の入り口としてDITを高める方向に寄与する報告もあります。
まとめ|食事誘発性熱産生を味方につける
✔ 食事誘発性熱産生(DIT)は食事後の代謝上昇
✔ 1日の消費カロリーの約10%を占める
✔ 固形食は液体食より満腹感が強く、DITにも好影響
✔ 食事内容(特にたんぱく質)はDITを高めやすい
DITは魔法ではありませんが、日々の食事の質を上げることで消費カロリーを底上げする重要な要素です。
ダイエットを効率的に進めるため、ぜひ固形食を中心とした食事習慣を検討してみてください。
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